アニメにおける話数という足枷

ふと思ったアニメの話数について書いてみます。
まあ思いつきが多いためまとまっていない部分が多いが、
今回は忘れないうちに今の考えを書き留めておくことに意義をもちたいです。






現在テレビアニメは基本的に1クールを基本とした単位で話数が決まることが多いです。
というか、ほとんどのアニメは13話か26話(かその前後)の話数かその倍数です。
まあそれかそれ以上の長寿(?)番組となるわけですな。


長寿(?)番組はともかく、13話とか26話という枠が先に存在するわけで、
原作があるなしにしろ、どういう話を作るにしろ、
この話数の中に収めなきゃならないのが決まりです。
そのため特に原作付きの話は大概どこかを削らなきゃなりません。
まあ26話なら余裕はあるが、それでもうまく調整する必要があります。


原作がなくても、というかない場合はむしろ13話で作るとなると、
起承転結をうまくやらないと、世界観がつかめないことがあります。
それとか慣れてきたころにはもう終わりとか。
逆に26話だと間延びすることもあるんですよねえ。


これに比べて漫画は打ち切りの恐怖はあるとはいえ、
(また、雑誌社の都合で無駄に延長したりすることもあるけど)
ある程度は話の話数は自由に作れるほうです。
よって作者の感覚で起承転結を作れるし、番外などを自由に作れます。


さて、こんな弊害があるなら話数の制限がなければいいのにと思うのが人の常です。
でも、アニメ業界はそれができない。
テレビ局主導の業界であることが主な原因ではないかと思われます。
もちろん他にもいろいろありそうだが。


まあ結局テレビ局もアニメ会社も株式会社だから、
4半期ごとにスポンサーや株主を相手に実績と今後の展開を見せる必要がある。
そのため、番組改変期が存在し、改変ごとに新しい番組を打ち出すことで、
納得してもらい金を出してもらえるというもの。
そんなこんなで、ドラマもアニメもその他の番組も、
○○クールという枠にとらわれてしまうわけです。
でも、原作がほぼない他の作品はいいですよ。
優遇されているドラマ群なんてスペシャルやったりやり放題です。


で も !! アニメはなんだかんだ言って一部視聴率を稼げる
長寿番組以外は弱い立場にあるわけですな。
深夜アニメを中心にアニメ人気が広まってきているのに、
この状況は打開できていないようですね。
それどころかフジのように局の都合で話数は削られ放題なのに。


もちろん話数の制限は逆に起承転結のつけ方がうまく行くこともあり、
話数がわかっていることで見る側もついていきやすいときもありますが、
やはりマイナス要因のほうが多く感じます。


さて、アニメにはOVAもあります。
OVAには13話という足枷がありません。
ところが、買う側や作る側のこともあり毎週1話を出していくわけにはいきません。
またよほど人気がないと長々とOVAを続けることも出来ないわけで、
まあ人気があったらあったでテレビシリーズになるわけで、
結局は4〜5話程度の短いものか、単発ものになりがちです。
なんだかんだ言って足枷になりかねないないようですね。
それどころか商売にならなかったら途中でも打ち切りになる可能性もあるわけだしね。




と、話数制限による足枷があることばかり書いてきました。
それでもアニメ人気は今のところ上々です。
ただし、これで話が中途半端になることが増えるようであれば、
これは業界の衰退にもつながりかねないのではないかと思います。
少なからずもういろんなアニメで話数が足りないだのよく見かけるわけだし。


さて、ここで本来であれば対応策を書くのが必要かと思います。
でも、アニメ業界にいない、さらには内情も理解しきっているわけではない
一アニメファンでしかない自分にはなかなか思いつかないわけで。
そもそもテレビ業界の番組改変というのを一部崩す必要がありそうだし、
テレビ業界とアニメ関係者の力関係の変化も必要なわけで。


MONSTERのように「この企画を実現するためには1年半必要」と言い切れる、
そんなアニメがどんどん出てくればいいんだろうけどね。
「この話は全20話が一番面白いんだ!!」みたいな感じで。
まあ監督などをする人の意識の変化やアニメの地位の向上が必要かもね。
でも、明確な対応策はだせないので、ぜひ業界の人に一ファンの意見が届けばと思います。




まあこんなことは恋風が全13話だったり、天上天下一騎当千の中途半端さ、
WOLF'S RAINのDVDでの4話追加などで気になったところでした。
中途半端なものを作るならやめて欲しいのもファンの心理であるわけで、
とりあえず改善して欲しいと思う今日この頃でした。